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年の終わりに

 クリスマスも終わり、いよいよ歳末ですね。
 十大ニュースも発表され、流行語大賞なるものも例年のごとく発表されました。そのいずれを見ても楽しい話はわずかであるのが侘びしい限りです。
 このブログも楽しい話よりも、苦言や問題提起が多かったように思います。
 しかし、最近つくづく感じるのは若い人の中に爆発的なエネルギーを発揮している人が多く見られるようになったことです。とくに芸術部門やスポーツ部門で天才的な若者が多く出ました。
なかでも歳末に行われたフィギャースケートでの浅田真央さんは、オリンピック制限年齢に達していないということで代表には選ばれませんでしたが、頼もしい話です。
 このような人の話を聞いていると、自分をよく見つめていることに驚かされます。しかし、半面で歳末番組のクイズの回答者に芸能人や有名人がたくさん登場しているのを見ましたが、一般常識と思われている用語や故事成句などにまったく弱いことには落胆しました。
 そう言えば、今年はわが国の人口が初めて減少に転じました。いわゆる少子化の本格化です。それもあってか、国の無駄遣いにもようやく歯止めがかかり始め、来年度は超緊縮予算と国民の負担増型予算になりました。国民にとっては暮らしにくい世の中になることは避けられないようです。
 私にとって、今年の最大の話題はやはり「憲法改正」が本格的に政治のまな板に乗ったことです。意味不明の憲法前文や、苦しい解釈が続く憲法9条などは、いずれにしてももっと分かりやすくしてほしいと思っておりました。
 しかし、「憲法改正」というのは国民全部の大きな出来事です。そのためには、国民も憲法についてもっと勉強をしておくべきではないでしょうか。同時に「教育基本法」もかえられる見通しです。大きな意味で私はこれに賛成です。
 戦後の日本にもっとも欠けてしまったものは、自分たちが住んでいる日本という国についての教育が大きく欠落していたことのように思います。
 事実、近代史については学年の終わりになることもあり、実に大ざっぱにしか授業に登場しないという事実があり、国民自身が自分の目で国の歴史を認識するということにかけては、往々にして外国人に驚かれるくらい無知であるというエピソードが語られる始末です。
 わが国は、戦後資本主義社会で大きな発展をしましたが、その発展の根っこになっているものは「拝金主義」という軽薄なものに支えられてきたと言われています。その背景に、哲学や心がかけていたというのが今になって言われています。
 これは、人はなぜ生きるのか?という基本的命題にも軽薄な答しか持たないまま生活してきたと言うことではないでしょうか?そう言えば、国政治にも哲学が欠けていたように思います。
「国とは何か」「日本とはどんな国か」「自分はなぜ生きているのか」というような話題から、あまりにも遠ざかって生きてきてしまったようです。
 その結果、自分なりの生きる哲学をしっかりと持っている人が少なくなったのではないでしょうか?
 来るべき年は、そのような話をもっと日常的にするような生活をすべきだと考えています。
 
 夜空を見上げると、冬の星座が寒空に輝いています。その時にふと、宇宙の悠久な営みに接することができます。ぜひ、そこから人間が存在する根源的なものを考えてみてはどうでしょうか?
by AQ-katsuyo | 2005-12-26 17:40 | 読み物


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